伊賀(三重)で詠んだ句

秋の句

年代 発句 季語 季節 場所
元禄7年(1694)
いなづまややみ方行かたゆく五位ごゐこゑ
いなづま 伊賀上野
窪田惣七郎
(猿雖)宅
寛文6年(1666)
秋風あきかぜ鑓戸やりどくちやとがりごゑ
秋風 伊賀上野
元禄2年(1689)
あきかぜ伊勢いせ墓原はかはらなほすごし
秋の風 伊勢市
寛文6年(1666)
たんだすめすめみやこぞけふのつき
けふの月 伊賀上野
寛文年間
かげやまだかたなりも宵月夜よひづきよ
宵月夜 伊賀上野
寛文年間
けふの今宵こよひときもなき月見哉つきみかな
月見 伊賀上野
寛文3年(1663)
つきぞしるべこなたへいらたび宿やど
伊賀上野
寛文6年(1666)
かげあめしたてるひめつきのかほ
伊賀上野
延宝4年(1676)
ながむるや江戸えどにはまれなやまつき
伊賀上野
天和4年(1684)
みそかつきなしとせのすぎくあらし
伊勢市
伊勢神宮
元禄2年(1689)
つきさびよ明智あけちつまはなしせん
伊勢市
元禄7年(1694)
名月めいげつふもときりのくもり
名月
伊賀上野
無名庵
元禄7年(1694)
名月めいげつはなかとへて棉畠わたばたけ
名月 伊賀上野
無名庵
元禄7年(1694)
今宵誰こよひたれよしつき十六里じふろくり

今宵
伊賀上野
無名庵
寛文9年(1669)
かつらをとこすまずなりけりあめつき
雨の月 伊賀上野
元禄2年(1689)
すずりかとひろふやくぼきいしつゆ
伊勢市二見町
寛文6年(1666)
をぎこゑこや秋風あきかぜくちうつし
伊賀上野
貞享元年(1684)
蔦植つたうゑ竹四五本たけしごほんのあらしかな
伊勢市
貞享元年(1684)
芋洗いもあらふ女西行さいぎやうならばうたよまむ
芋洗ふ 伊勢市
寛文11年(1671)
をと鹿じかがそろふてむつかし
鹿 伊賀上野
寛文6年(1666)
七夕たなばたのあはぬこころや雨中天うちゆうてん
七夕 伊賀上野
元禄7年(1694)
かずならぬとなおもひそ玉祭たままつ
玉祭り 伊賀上野
松尾半左衛門宅
元禄7年(1694)
いへはみなつゑにしら墓参はかまゐり
墓参 伊賀上野
松尾半左衛門宅
寛文年間
るにもおれるばかり女郎花をみなへし
女郎花 伊賀上野
寛文6年(1666)
たるはぎ容顔無礼ようがんぶれいはなかほ
伊賀上野
元禄7年(1694)
風色かざいろやしどろにうゑにははぎ
伊賀上野
藤堂半三郎
(玄虎)邸
元禄7年(1694)
冬瓜とうがんやたがいにかはるかほなり
冬瓜 伊賀上野
元禄7年(1694)
蕎麦そばはまだはなでもてなす山路やまぢかな
蕎麦の花 伊賀上野
元禄2年(1689)
たふとさにみなおしあひぬ御遷宮ごせんぐう
御遷宮 伊勢市
伊勢神宮
天和4年(1684)
らんやてふのつばさにたきもの
伊勢市
元禄2年(1689)
もんればそてつにらんのにほひかな
伊勢市
元禄7年(1694)
ゆくあきやをひろげたるくりのいが
行あき 伊賀上野
元説亭
天和4年(1684)
にとらばきえんなみだぞあつきあきしも
秋の霜 伊賀上野
元禄7年(1694)
まつたけやしらぬのへばりつく
まつ茸 伊賀上野
元禄7年(1694)
さとふりてかきもたぬいへもなし
伊賀上野
片野新蔵
(望翠)方
元禄7年(1694)
新藁しんわら出初でそめてはやき時雨哉しぐれかな
新藁 伊賀上野